良くある話
登場人物
ノリオ デモ隊のリーダー
ナタリー 異国の娼婦 年齢不詳
シノブ ノリオのことを想う女
男1 デモ隊の部下
少年 デモ隊に参加している10代の労働者
遠い未来のとある国の出来事
シーン1
雑居ビルの一室がノリオの部屋、コンクリートがむき出しの壁には卑猥なポスター等が貼ってある。
小汚いパイプベッドでノリオは寝ている、隣には娼婦のナタリー。
ナタリーはまだあどけなさの残る雰囲気。
雑居ビルに面した大通りではもの凄い喧噪。
大勢の最下層の労働者達がデモを起こし、警官隊と衝突している。
労働者達が持っているプラカードには、「移民の受け入れ反対、自国の労働者に仕事を!異国の奴らは出て行け!」などと派手に書かれてある。
労働者達は火炎瓶を投げつけたりし、警官隊はそれに応じて、発砲などもしている。
ドンドン、玄関のドアを叩く音、ノリオはそれに気づいて起きる。
そして急いでナタリーを起こす。
起こされたナタリーは事態を察し、下着姿のままクローゼットの中に隠れる。
男1 「は、始まりました」
男1は興奮してノリオに言う。
ノリオはその一言を聞きすぐに服を着替え、その男と一緒に部屋を出る。
しばらくしてナタリーはクローゼットの中から出てくる。
少し冷えたのか何回もクシャミをする。
ナタリーは昨夜の素晴らしい夜のことを思い出し、一人ベッドの上でタオルケットのような薄地の布だけかぶりニヤニヤしている。
回想始まり
ノリオはセックスが終わった後も、目を見つめ、やさしくナンシーの頭を何どもなでてあげる。子犬のようにノリオに甘えるナタリー。
回想終わり
ナタリーはベッドから降り、冷蔵庫の中から水をとりだし美味しそうに飲む。ほっとしたのか少しぼーっとした顔になる。
するとまたドンドンと音がして、ナタリーは急いでクローゼットの中に入る。
シノブ 「ちょっとーいないの!私もデモに参加するわ、あなたのためになり
たいの、命を捨てる覚悟も出来てるわ!」
ナタリーはクローゼットの中で鍵を閉め忘れたことに気づく。
シノブは部屋に上がり込み、ベッドの上に座り込む。
シノブ 「私を置いてかないで・・・」
そしてしばらくすると泣き出す。
それを見てナタリーはクローゼットの中から思わず出てきてしまう。
ナタリーは何か言いたいが言葉がわからない。
驚くシノブ、しかしすぐにコトを飲み込む。
シノブ 「まさか異国の女とはね・・・」
しばらく戸惑った後、ナタリーはっと気づきハンカチを差し出してシノブに近づく。
シノブ 「近寄るな、汚らわしい!」
シノブは泣き叫ぶ。
シノブは何故泣いているのかわからず戸惑うナンシー。
ナタリーは変な顔を作り、なんとか女を泣きやまそうとする。
するとシノブは急に泣き止み、携帯電話をとりだし、どこかに電話をする。
シノブが泣きやみ一人喜び、満面の笑みを浮かべるナタリー。
シーン2
雑居ビルに面した大通り
警官隊と激しい衝突を繰り返す労働者達。
最前線で戦うノリオ。
横目で労働者のとある一団が雑居ビルに入っていくのが見える。
気にはなったが、警官隊と取っ組み合いをしているのでそれどころではない。
〜時間経過〜
シーン3
雑居ビルの影になっている場所。
夕方に騒動は収集した。
警官隊、デモ隊双方に多数の死者を出し、周辺には死体が転がっている。
政府の命により黙々とその死体を拾集する異国の下層労働者達。
その様子をビルの影からタバコを吸いながら見ているノリオ、怪我こそ多少しているものの命には別状はない。
ノリオの隣でまだ十代と思しき少年も同じ光景をみている。
少年 「こんな世界間違ってる」
しばらくその光景を見続けたあと、ノリオは笑いながらその少年にタバコをくわえさせる。むせる少年。
少年 「ごほっ、ごほっ。あのー・・・」
何も答えずノリオは雑居ビルへと戻っていく。
シーン4
雑居ビルの自分の部屋
自分の部屋に戻ったノリオは明かりをつけ、ベッドに横たわるナタリーの死体を発見する、死体は心臓をピストルで射貫かれていて、強姦されたような形跡もある。
しかしどういうわけかナタリーの死に顔は笑顔だった。
ノリオは目をつぶらせてから、隣に横たわりただ手を握り、頭をなでてあげる。
ノリオの表情からはなにも読み取ることができない。
そこにシノブと労働者達が入ってくる。
シノブ 「あら、一緒に寝て仲良しだこと」
ピストルをノリオに向けるシノブ、目からは涙がこぼれている。
労働者たちはただうつむくばかり。
そんな状況に何も反応しないノリオ。
シノブ 「あなたが悪いのよ、わかるでしょ。言いたいことはある?」
ノリオは何も言わない、ゆっくり上半身を起こし女に穏やかな笑顔を向ける。
その瞬間ピストルをノリオに打ち込むシノブ、ノリオもまた笑顔の死に顔。
二つの奇妙な死体の顔を見つめるシノブ。
シノブの目から涙はとまり、怖いほど冷静な表情になる。
シノブ 「・・・こんな時代には良くあるお話ね」
シノブは窓から外の景色を見る。
窓の外には満月。
大通りではその月明かりを頼りに異国の下層労働者達がまだ死体を片付けている
エンド
2008年4月28日月曜日
ボサノバなんか聞かない
ボサノバなんて聞かない
(ほぼ無言劇)
登場人物
白痴のような男 ヨシオ
身なりのボロボロの女 ミミ
ルイ
軍人
セレブ達
遠い未来のとある国の出来事
シーン1
核戦争化の国。
ヨシオはセレブしか入れない、シェルターで一人音楽を聴いている。
シェルターはそれなりに広く、ソファや、テーブルなどが複数あり、テーブルには豪勢な食事やシャンパンなどがある。
セレブリティー達は惨劇など他人事のように思い思いに気楽に過ごしている。
そこに、ボロボロの身なりのミミが入ってくる、身なりこそボロボロだが、その美しさは人目見ただけでわかる。
そんなミミにセレブの男たちはいやらしい笑みをうかべ寄っていく。
しかしミミはそんな男のことなど意に介さず、テーブルにあったチキンを手づかみで食べる。
そしてひとしきりご飯を食べたあと、その辺の床に寝転がる。
あまりに野性的な行動にセレブの男たちは呆れ果て、ミミを軽蔑するような目で見る。
シーン2
シーン1から時間経過
ヨシオは相変わらずヘッドフォンで音楽を聴いている。
シェルターには先ほどまで居なかった軍服を着ている男がいて、隣には先ほどミミにちょっかいをかけようとしていたセレブの男が二人いる。
周りはさきほどとはうって変わり緊張感のある雰囲気。
しばらしくして、その二人をつれて軍人は外に出ようとする。
しかしセレブの一人はすごく抵抗をし、ついに軍人は部下に命じそのセレブを射殺する。
軍人は何事もなかったように、男一人だけをつれて外に出る。
まだ寝ているミミ。
シーン3
シーン2から時間経過。
先ほどのことなど何もなかったかのようにすごすセレブ達。
死体は片付けられている。
ヨシオとミミは相変わらず。
1組だけ様子のおかしいセレブ、ルイ。
どうやら自分のイチゴを誰かに食べられたようだ。
しきりに、あるお皿を指さしている。
しかし誰もそれを気になどしていない。
周りからは軽蔑のかすかな笑い声がクククと漏れる
さらに憤るルイ、怒りで体が振るえ、蕁麻疹のようなしっしんが出来る。
痒くてのたうちまわるルイ。
それを見てまた笑うセレブ達(今度はアメリカのシュチェーションコメディーのような感じ)
ルイはヨシオと目が合い、おもわず椅子に座っているヨシオを跳ねとばし、ヘッドフォンをとりあげて自分の頭にかぶせる。
セレブ大爆笑(ドリフのように)、しかしセレブ達の予想に反し徐々に落ち着きをとりもどすルイ。
いぶかしげなセレブ達。
シーン4
シーン3から時間経過
ルイは陶酔しきった表情で音楽を聴いている。
セレブ達ははじめてみるルイのそんな表情に驚き、ざわつく。
ヨシオは音楽を聞けず暇になり、部屋のすみでただニヤニヤしている。
そこにセレブがやってくる。
セレブ1 「ヨシオ、あれはどんな音楽なんだ。えっ、お前は一体どんな音楽を聴いていたんだ!」
一人が来たら、次々とやってきて同じような質問をし、もの欲しげにヘッドフォンを見つめる。
そこに先ほどの軍人がやってくる。さきほどとは違い右腕がない。
軍人がきたのでまた急に態度を変えしっかりするセレブリティー。
軍人 「国家総動員法が発令された、貴様らとてもはや例外ではない。2日後シェルターは閉鎖される。」
それだけ言うとそそくさと軍人は去る。
唖然とするセレブ達、恐怖で腰を抜かすものもいる。
(間)
いきなり一人のセレブが音楽を聴いていたルイに飛び掛りヘッドフォンを奪う。
それに端をはっし、ヘッドフォンをめぐるセレブ達の喧嘩が始まる。
その喧嘩はリアルなものではなく、ケーキに頭を突っ込んだりとどこか滑稽。
(しばし喧嘩)
それをみてヨシオは、ケラケラと笑いながら、スピーカーに取り付けられていたヘッドフォンを抜く。
すると、大音量でスピーカーからボサノバが流れる。
シェルター中に響き渡るボサノバ。
しばらくそれを聞き、うっとりとするセレブ達。
大音量のせいでさっきまで寝ていたミミが起き出す。
あたりを見ると、みんなが音楽に陶酔し我を忘れている。
(少し間)
耳を塞ぐミミ。
セレブ2 「(恍惚とした表情で)なんだ、ボサノバを聞かないのかい?」
ミミ 「・・・ボサノバなんか聞かない」
ミミはヨシオと目が合う。
ミミは扉のほうを指差し、一緒にここを出ようかと手で合図を送る。
ヨシオはうなずく。
二人は手をとりシェルターを出る。
シェルターの中に残ったセレブ達は、ボサノバのかかったシェルターの中、いつまでも恍惚とした表情で小刻みに体を動かしている。
エンド
(ほぼ無言劇)
登場人物
白痴のような男 ヨシオ
身なりのボロボロの女 ミミ
ルイ
軍人
セレブ達
遠い未来のとある国の出来事
シーン1
核戦争化の国。
ヨシオはセレブしか入れない、シェルターで一人音楽を聴いている。
シェルターはそれなりに広く、ソファや、テーブルなどが複数あり、テーブルには豪勢な食事やシャンパンなどがある。
セレブリティー達は惨劇など他人事のように思い思いに気楽に過ごしている。
そこに、ボロボロの身なりのミミが入ってくる、身なりこそボロボロだが、その美しさは人目見ただけでわかる。
そんなミミにセレブの男たちはいやらしい笑みをうかべ寄っていく。
しかしミミはそんな男のことなど意に介さず、テーブルにあったチキンを手づかみで食べる。
そしてひとしきりご飯を食べたあと、その辺の床に寝転がる。
あまりに野性的な行動にセレブの男たちは呆れ果て、ミミを軽蔑するような目で見る。
シーン2
シーン1から時間経過
ヨシオは相変わらずヘッドフォンで音楽を聴いている。
シェルターには先ほどまで居なかった軍服を着ている男がいて、隣には先ほどミミにちょっかいをかけようとしていたセレブの男が二人いる。
周りはさきほどとはうって変わり緊張感のある雰囲気。
しばらしくして、その二人をつれて軍人は外に出ようとする。
しかしセレブの一人はすごく抵抗をし、ついに軍人は部下に命じそのセレブを射殺する。
軍人は何事もなかったように、男一人だけをつれて外に出る。
まだ寝ているミミ。
シーン3
シーン2から時間経過。
先ほどのことなど何もなかったかのようにすごすセレブ達。
死体は片付けられている。
ヨシオとミミは相変わらず。
1組だけ様子のおかしいセレブ、ルイ。
どうやら自分のイチゴを誰かに食べられたようだ。
しきりに、あるお皿を指さしている。
しかし誰もそれを気になどしていない。
周りからは軽蔑のかすかな笑い声がクククと漏れる
さらに憤るルイ、怒りで体が振るえ、蕁麻疹のようなしっしんが出来る。
痒くてのたうちまわるルイ。
それを見てまた笑うセレブ達(今度はアメリカのシュチェーションコメディーのような感じ)
ルイはヨシオと目が合い、おもわず椅子に座っているヨシオを跳ねとばし、ヘッドフォンをとりあげて自分の頭にかぶせる。
セレブ大爆笑(ドリフのように)、しかしセレブ達の予想に反し徐々に落ち着きをとりもどすルイ。
いぶかしげなセレブ達。
シーン4
シーン3から時間経過
ルイは陶酔しきった表情で音楽を聴いている。
セレブ達ははじめてみるルイのそんな表情に驚き、ざわつく。
ヨシオは音楽を聞けず暇になり、部屋のすみでただニヤニヤしている。
そこにセレブがやってくる。
セレブ1 「ヨシオ、あれはどんな音楽なんだ。えっ、お前は一体どんな音楽を聴いていたんだ!」
一人が来たら、次々とやってきて同じような質問をし、もの欲しげにヘッドフォンを見つめる。
そこに先ほどの軍人がやってくる。さきほどとは違い右腕がない。
軍人がきたのでまた急に態度を変えしっかりするセレブリティー。
軍人 「国家総動員法が発令された、貴様らとてもはや例外ではない。2日後シェルターは閉鎖される。」
それだけ言うとそそくさと軍人は去る。
唖然とするセレブ達、恐怖で腰を抜かすものもいる。
(間)
いきなり一人のセレブが音楽を聴いていたルイに飛び掛りヘッドフォンを奪う。
それに端をはっし、ヘッドフォンをめぐるセレブ達の喧嘩が始まる。
その喧嘩はリアルなものではなく、ケーキに頭を突っ込んだりとどこか滑稽。
(しばし喧嘩)
それをみてヨシオは、ケラケラと笑いながら、スピーカーに取り付けられていたヘッドフォンを抜く。
すると、大音量でスピーカーからボサノバが流れる。
シェルター中に響き渡るボサノバ。
しばらくそれを聞き、うっとりとするセレブ達。
大音量のせいでさっきまで寝ていたミミが起き出す。
あたりを見ると、みんなが音楽に陶酔し我を忘れている。
(少し間)
耳を塞ぐミミ。
セレブ2 「(恍惚とした表情で)なんだ、ボサノバを聞かないのかい?」
ミミ 「・・・ボサノバなんか聞かない」
ミミはヨシオと目が合う。
ミミは扉のほうを指差し、一緒にここを出ようかと手で合図を送る。
ヨシオはうなずく。
二人は手をとりシェルターを出る。
シェルターの中に残ったセレブ達は、ボサノバのかかったシェルターの中、いつまでも恍惚とした表情で小刻みに体を動かしている。
エンド
2008年4月5日土曜日
世情
最近の世情について。少し長め。久々になんかいろいろと書く。
お疲れさま運動という世にも奇妙な運動に出くわす。運動家たちのほうが本質的に疲れてる感じがして、暗い気持ちになる。
ちょっと前はフリーハグなんつう運動に出くわす、プラカードをもった男性がすごく切実そうな感じがして、暗い気持ちになる。
あと硫化水素って。なんつう凶暴な4文字熟語やねん。じつに鋭角な名前や。なんか報道ではぼやーっとした感じやけど、ほぼ自爆テロやんか。なんでそんなことになんねん。
中国もチベット側も市民を小ばかにしてる。オリンピックを単純に楽しみにしている市民、つまり日々の単純さから逃れる娯楽としてオリンピックを捉えている大勢の人々を徹頭徹尾無視してる。僕はそういう市民を無視した姿勢にとてもイライラする。国家のこういう姿勢はとても怖い。 あと真剣に中国とチベットの問題を考えてきた人は(問題の複雑さから目をそむけずに頑張ってきた人)、どんだけ事態を単純化させたらきがすむねんと怒ってほしい。
小林秀雄の本を読むと昔の日本人は(本居とか徂徠とかは)考えるということをあきらめなかったと書いてある。常識とかに惑わされず自分の主観にもとずく王道があるのだとちゃんと信じたと。孤独な作業だと思うけど、立派だなって心から思う。 僕は小林のほかに森達也も好きなんやけど、二人はほんと似ている。小林は右翼的文脈でみられ、森はネオ左翼って呼ばれてる。でも二人イデオロギーが大嫌い。さらに痛快なのはどう見られてもどうでもいいやとちゃんと思ってる。
素敵な大人。
お疲れさま運動という世にも奇妙な運動に出くわす。運動家たちのほうが本質的に疲れてる感じがして、暗い気持ちになる。
ちょっと前はフリーハグなんつう運動に出くわす、プラカードをもった男性がすごく切実そうな感じがして、暗い気持ちになる。
あと硫化水素って。なんつう凶暴な4文字熟語やねん。じつに鋭角な名前や。なんか報道ではぼやーっとした感じやけど、ほぼ自爆テロやんか。なんでそんなことになんねん。
中国もチベット側も市民を小ばかにしてる。オリンピックを単純に楽しみにしている市民、つまり日々の単純さから逃れる娯楽としてオリンピックを捉えている大勢の人々を徹頭徹尾無視してる。僕はそういう市民を無視した姿勢にとてもイライラする。国家のこういう姿勢はとても怖い。 あと真剣に中国とチベットの問題を考えてきた人は(問題の複雑さから目をそむけずに頑張ってきた人)、どんだけ事態を単純化させたらきがすむねんと怒ってほしい。
小林秀雄の本を読むと昔の日本人は(本居とか徂徠とかは)考えるということをあきらめなかったと書いてある。常識とかに惑わされず自分の主観にもとずく王道があるのだとちゃんと信じたと。孤独な作業だと思うけど、立派だなって心から思う。 僕は小林のほかに森達也も好きなんやけど、二人はほんと似ている。小林は右翼的文脈でみられ、森はネオ左翼って呼ばれてる。でも二人イデオロギーが大嫌い。さらに痛快なのはどう見られてもどうでもいいやとちゃんと思ってる。
素敵な大人。
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