2010年5月11日火曜日

ボスと語らう

ボスと話をする。

マリの特殊な文化の話をいくつか聞く。

 マリの文化では制度として他者を介入させることで、民族間同士の対立を防いでいたそうです。例えば、夫婦が喧嘩しても、直接話しをするんじゃなくて、代弁する語り部のような人がいて、必ずをその人を通して話をしていたそうです。音楽なんかも語り部として代々受け継がれている家系のものしか奏でることを許されていないらしく、現在でも基本的にはそうらしいです。
 また、いくつかの名字同士の間で、従属的連帯制度のようなものがあって(かなり昔にどういうわけか形成されたそうです)、その名字なら例え知らない人同士でも助け合ったりするのが当たり前だそうです。ボスは先日行ったフランスで知らない人におごってもらい、妙に親しくされたので、気になって名字を聞いたら、その従属的連帯のある名字のマリ人だったそうです。民族同士の対立が深刻なアフリカ大陸において、マリが比較的そういった対立を起こすことが少なかったのはそのためだとか。

 あとマリはフランスの植民地として近代的な合理主義を受け入れ、一方で非合理な伝統的な制度を継続させているそうです。近代的な教育を受けて、現在アメリカの企業で女社長としてばりばり仕事をやっている人が、マリでは第二婦人とか。そういうことが普通にあるそうです。自意識がこんがらがらんのかなーと思うけど、ボス曰く、割とそこはきっぱりと分けているとのこと。

 その後話は変わり、日本はどうも国際社会に成りきれていないという話になって、自分が体験したある例を語ってくれた。それを聞く限り確かに国際社会にはまだ遠いなーと思う。

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